なぜノマド日本語教師の道を選んだの? - バガブンド

なぜノマド日本語教師の道を選んだの?

海外ノマド

日本語教師として生活していると、「どこの学校で働いているの?」とよく聞かれます。しかし私は、海外を旅しながらフリーランスの日本語教師として働いています。学校での指導経験はありませんが、語学学習プラットフォームを利用して、たくさんの生徒さんに日本語を教えることができています。

ではなぜ、学校での指導経験もない私がフリーランス、ノマド日本語教師の道を選んだのか。今回はそれについてお話ししたいと思います。

やっぱり旅と語学が好き

30代から始めた海外バックパッカー旅。イタリアからポルトガルまで自転車で旅をしたり、オーストラリアに1年間ワーキングホリデーで滞在したり、メキシコではスペイン語学校に通ってみたり、といろいろな海外経験があった私。知らない場所へ行って様々な挑戦をしてきました。

「旅」という非日常が日常へと変わっていく面白さ、今まで味わったことのないその土地の料理、今まで想像もしなかった考え方や習慣を持つ人々との出会い、そして時には上手くいかずに途方に暮れる旅路。そんな刺激的な生活にどっぷりとハマった私は、今まで25か国を旅してきました。

40代に入り日本で落ち着いて働き暮らそうと思ったこともありましたが、長年のバックパッカー生活が体に染みついた私は風来坊的な生活が恋しくなり、海外ノマド生活の道を選ぶことにしました。行きたいところに行って、見たいものを見て、食べたいものを食べて、と自分のやりたいことができる道を選ぶことにしたのです。

また、海外で生活することによって自分の外国語を向上させたいという気持ちもありました。現在はスペイン語力向上のためにラテンアメリカに居ますが、もし英語力を向上させたくなったら英語圏に移動することも可能ですしね。

日本から出なくても語学学習はできますし、上達することは可能だと思いますが、日々学習言語を使う環境にあることはとても良いことだと私は思っています。言語はコミュニケーションのツールであると考えると、そのツールに毎日否応なく触れる機会があることは上達につながるのではないでしょうか?

時差を考えて海外へ

2つ目は、日本語学習者との時差を考慮して海外へ行くことにしました。

私が使っている語学学習プラットフォーム「italki」は教師と学習者のマッチングをしてくれるのですが、学習者が自分のレッスンの予約してもらわなければ何も始まりません。日本語教師数が1029名(2023年6月6日時点)もいるので、新しく生徒を獲得することはかなり大変な状態です。

また、日本語学習者は世界中にいるので、日本と日本語学習者の間には時差があります。そして、多くの日本語教師の方は日本に住んでいるものと思われます。

これが何を意味するかというと、日本に住んでいると、同じ時間帯に働く自分以外の数多くの日本語教師と1つのパイ(学習者たち)を奪い合うことになります。日本に居たころは完了レッスン数があまり多くなかった私は新規学習者にアピールできるポイントが少なく、なかなか予約数を増やすことができませんでした。

しかし住む場所を替えタイムゾーンを変えることによって、ほかの先生があまり働いていない時間に自分が働くことができると考えました。競合相手が少ない時間帯で働くことによって、ほかの先生との差別化ができると考えたのです。

ノマド生活を始めて半年経ちましたが、今のところ大きく生徒数が増えたというよりも、日本に居たころあまり予約が無かった国からの生徒さんからの予約が増えたという結果になっています。

収入が少ないので生活費を抑えたい!

今現在、「オンラインで日本語を教える」ということだけで生活をしていますが、収入は大したもんじゃありません。日本の大卒の初任給の手取りよりも少ない金額、と言ったところです。また、レッスンの予約数がいつも安定しているわけではないので収入も安定していないのが実状です。

オンライン日本語教師として働いていきたいけど、収入が少ないのはどうしたものか。。。

そこで、私は日本よりも物価の安い国で生活することを選びました。日本で日本語教師をやりながら副業をすることも考えましたが、働きづめの生活をしたくなかったのです。というのも、一度うつ病を患わってから以前のようにがむしゃらに働けなくなっていたので、自分のペースで働ける環境を選んだのです。

今までメキシコ、コロンビアと住む国を変えてきましたが、物価が安いことで副業せずとも暮らせていますし、レッスンがない時間で自分がやりたいことも出来ています。スペイン語のレッスンを受けたり、美味しいもを食べに行ったりと楽しんでいます。

例えばこの写真のコロンビアのレストランの食事はジュースとスープが付いて15000コロンビアペソ、およそ500円弱で食べられます。

各国の物価についてはいずれ詳しく書こうと思います。

ノマド日本語教師をやってみた結果は…

半年間この生活を続けてみて思ったことは、「やってよかったな」ということです。

「コンフォートゾーン(自分にとって快適な空間、居心地のいい場所)」を抜け出し、適度なストレスがあり成長が促される「ラーニングゾーン」に身を置くことができていると実感しています。

初めていく土地で友達も家族もおらず寂しいことも多々ありますし、自分の外国語能力が伸びていないことに悩んだりもしますが、それらを解決するために能動的に自分から動いている自分がいます。そう、何かが起こることを待っていても何も起きないからです。

私の場合、Meetupやフェイスブックのグループで現地の人と交流できる場所を探したり、現地の語学学校や語学交換会を見つけて参加したりしています。

この半年間のノマド生活で学んだのは「行動力」の大切さかもしれません。

いかがでしたでしょうか?ノマド日本語教師、やってみたくなりましたか?また、現在ノマド・フリーランスの日本語教師の方のコメントもお待ちしております。

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